LINE通話は、インターネット回線を利用して音声・ビデオ・グループの会話ができる機能です。スマートフォン同士はもちろん、パソコンからも参加でき、日常連絡からオンライン打合せまで幅広く活用できます。本記事では機能の種類、始め方、通話品質を安定させる具体策、利点と注意点、トラブル時の対処、プライバシーと安全の運用までを丁寧に解説します。はじめての方でも、読後すぐに実践できる内容を目指しています。

通話機能の種類とできること

  • 音声通話:相手と声だけで会話します。データ消費が比較的少なく、電池の持ちも良いのが特長です。移動中や回線が細い環境でも使いやすい選択肢です。
  • ビデオ通話:カメラ映像を用いて会話します。表情やジェスチャーが伝わるため、近況報告や遠方の家族とのコミュニケーションに向いています。
  • グループ通話:複数人で同時に会話できます。PTA・サークル・班連絡・簡易会議などに便利で、途中参加や退出もスムーズです。
  • 画面共有:資料や操作画面を相手に見せながら説明できます。オンラインでのサポートや共同作業で役立ちます。
  • エフェクト・フィルター:背景の演出やぼかし、フェイスエフェクトなどを使うと、映り込みへの不安を軽減し、参加のハードルを下げられます。

通話の始め方:個別・グループ・PCからの利用

個別の通話を開始する

  1. 相手とのトークを開きます。
  2. 右上の電話アイコンをタップし、音声通話またはビデオ通話を選びます。
  3. 相手が応答すると接続されます。ビデオ通話中でも音声通話へ切替可能です。

グループ通話を開始する

  1. 対象グループのトークを開きます。
  2. 上部の通話ボタンから開始し、参加メンバーを確認します。
  3. 必要に応じてミュート・カメラオフ・画面共有を切り替え、雑音や映像の乱れを抑えます。

PCから通話を利用する

  • デスクトップ版またはブラウザ版にログインし、個別/グループのトークから通話を開始します。
  • 事前にマイク・スピーカー・カメラの入出力を設定で確認し、不要な会議アプリは終了して競合を避けます。
  • 共有PCでは終了時に必ずログアウトし、保存されたパスワードや履歴を残さない運用にします。

通話品質を安定させるコツ

  • 通信環境:Wi-Fiを優先し、可能であれば5GHz帯を使用します。電波が弱い場所や混雑時間帯は避け、有線LANが使えるPCなら切替を検討します。
  • 帯域の確保:同時に大容量ダウンロード・クラウド同期・動画視聴を行わないようにします。家族や同僚と時間帯をずらすだけでも改善します。
  • 音声機器:イヤホンやヘッドセットを使うと、ハウリングや周囲の反響音を軽減できます。マイク位置は口元から拳一つ分が目安です。
  • カメラ/照明:ビデオ通話は逆光を避け、顔の正面や斜め前から光を当てると見やすくなります。カメラは目線の高さに固定します。
  • 端末メンテ:アプリを最新に保ち、長時間利用前は端末再起動でメモリを確保します。バックグラウンドの重いアプリは終了しましょう。

メリット:料金・機能・運用面の利点

  • 通話料の節約:インターネット回線を使うため、携帯キャリアの音声通話料が発生しません(データ通信量は消費します)。
  • 豊富な機能:ビデオ・画面共有・リアクションなど、必要な機能にワンタップでアクセスできます。
  • 複数デバイス対応:スマホとPCの使い分けにより、作業中の確認や資料共有がスムーズです。
  • 参加の容易さ:既存のトークからそのまま通話に移れるため、別アプリの準備が不要です。

デメリット・制約:事前に知っておきたい点

  • 通信量の増加:特にビデオ通話はデータ消費が大きく、モバイル回線では速度制限の要因になります。長時間利用はWi-Fi推奨です。
  • 品質の環境依存:回線や端末性能により、音の遅延・途切れ・映像のカクつきが発生します。参加者の誰かの環境が全体に影響することもあります。
  • 電池消費:カメラ・画面表示・通信を同時に行うため、バッテリー消費が増えます。モバイルバッテリーや充電しながらの運用を想定しましょう。
  • 緊急通報に非対応:110/119などの緊急通報は携帯電話の通常の音声通話を利用してください。

トラブル時の対処:聞こえない・映らない・途切れる

音が聞こえない/相手に届かない

  • 端末の音量、ミュート、アプリ内マイク設定を確認します。
  • イヤホン/ヘッドセットを挿し直し、別機器へ切替えて再テストします。
  • 他の音声アプリ(音楽再生・会議アプリ)を終了し、アプリを再起動します。

映像が出ない/乱れる

  • カメラ権限を許可し、レンズの汚れや逆光を避けます。
  • ビデオ解像度を下げる、カメラを一旦オフ→オンと切り替えます。
  • 回線をWi-Fiへ、または5GHz帯へ変更し、ルーター再起動も検討します。

通話が途切れる/遅延する

  • 移動して電波の良い場所へ、PCなら有線LANに変更します。
  • クラウド同期やダウンロードを一時停止し、帯域を確保します。
  • 端末を再起動し、アプリ更新を行います。

プライバシーと安全の運用

  • 表示名とアイコン:必要に応じて本名を避け、公開範囲を最小限にします。プロフィールの公開設定も定期的に見直します。
  • 背景への配慮:ビデオ通話では、家族の写真や住所が映らない場所を選び、必要なら背景効果やぼかしを活用します。
  • 画面共有の準備:通知のポップアップや個人情報が表示されないよう、共有前に不要アプリを閉じ、通知を一時的にオフにします。
  • 不審な連絡への対応:心当たりのない招待・URL・ファイルは開かず、ブロックや通報を活用します。
  • PCの後始末:共有PCでは自動ログインを無効にし、使用後は必ずログアウトします。保存された認証情報や履歴も残さない運用にします。

データと電池を節約する小ワザ

  • ビデオ通話中に回線が不安定なときは、映像をオフにして音声通話へ切り替えると安定しやすくなります。
  • 長時間の会話はWi-Fiを優先し、外出先ではイヤホンを使うと音量を下げられます。
  • 不要なバックライト点灯を避けるため、画面の自動明るさ調整を活用します。

出典:LINEヘルプセンター